洗濯機を使わないフィリピン人から学んだこと。洗濯はマジで重労働!

フィリピンのローカル地区で暮らしていると、ある光景が目に浮かびます。

とにかく洗濯をしている人が多い、ということです。各家庭が育てる子供の数が多いのも関わっていると思いますが、それ以上に、洗濯は時間がかかる作業なので多くの人がバッティングしているから、多くの人が目に入るのです。

僕の体感でいうと洗濯にかかる時間は、1週間1人分で約2時間。

ベテラン・ウォッシャーなら1人分を1時間半くらいで捌くので、4人分の家族で4時間〜6時間かかります。洗濯って大変ねぇ。とはいえ日本人なら不思議に思うかもしれません。

「なぜ洗濯機を使わないのだろうか?」

と。という訳で、なぜフィリピンでは洗濯機が使われないのかと、フィリピン流の洗濯から学んだことをシェアしていきたいと思っています。wasabiさんが主催するサロン内でムダに大人気なフィリピン・ローカルばなし第三弾をお届け!

フィリピン・セブ島での逸話

これは僕がお世話になっていた、旅行会社のボスのお話です。

「嫁さんに、洗濯が楽になるように洗濯機を購入してあげたんだ。

最初は便利そうだ!と言ってくれていたのだけど、洗濯機は全く使われなかったんだな。

なぜか?って聞いてみたら「だって綺麗になりそうにないんだもの」という答えが返ってきた。

だそうだ。フィリピンでは、実際にそういうことが起こっています。

フィリピン人と結婚した日本人が、嫁のために洗濯機を購入しても「こんなのでキレイにならないわよ!」と邪魔な物体扱いされる・・・と嘆く声もチラホラと聞いていました。

事実、フィリピンの一般家庭では桃太郎のおばあさんよろしく、川で洗濯を・・・が普通。ちなみに川ではなく、ポソと言われるハイテク水汲みマシンの近くだ。

言うまでもないけれど、貧困街で暮らしていた僕は手で洗濯する方法をマスターし、道行くおばちゃんに「あんたの洗濯うまいわね!」という言葉と一緒に(なんて日本人なんだッ・・・!)という面白がられる目線を一身に受け、洗濯道を極めてきました。

手洗い洗濯する方法を身につけるまで、この道十何年のベテラン師匠に手ほどきを受けましたが、最初は「下手くそね!私が洗うわ!」と一蹴されました。

そこから地獄の鍛錬を重ねたことで、手洗いマスターの称号を手に入れることができたのです(いらない!まじで!)。これでサバイバル能力がまた一段と上がりました。

そんな華麗なる手洗いの技術を解説します。ぜひ、暇つぶしにでも読んでもらえたら!

【完全保存版】フィリピンで洗濯する方法

超どうでもいい話なんですが、どうでもいい話こそ気合が入ってしまうのは、きっと僕だけではないと信じます。

この洗濯方法は絶対に日本では使わないけれど、バックパッカーとかしていたら、意外と役立つかもしれません。そんな期待に胸を膨らませるあなたのために、僕の洗濯スキルを惜しみなく披露することにしました。

とくとご覧あれ!

 1.洗剤を用意して、タライに水を張る

洗剤と柔軟剤を、サリサリストア(そこら辺にある「なんでも屋」)で買いましょう!全部買って15ペソくらい。

水をはったタライに少しだけ洋服を漬けておきます。水が馴染んだら洗剤をいれて一気に泡立てます。この時の泡立ちが悪いと、上手く洗えません。とても重要な作業なので、腕を大きく振って元気よく泡立たせることがコツ。

2.泡立ったら洗濯物をブラシでこすっていく

とにかくブラシでゴシゴシ、ゴシゴシします。この丹念なブラッシングが、フィリピンのドギツイ汚れを落としてくれるんです。水は汚いけれど、目指せきれいなTシャツ。

ブラッシングする時のポイントは、左手は固定して、右手でブラシを動かすようにすること!

3.洗ったものはバケツに移し、2回目に備える

ブラシでゴシゴシし終わったら、ザバザバっと洗って別のタライへ移します。移したタライを使って洗剤を洗い流し、もういちど2の手順を繰り返します。

4.2と3を2〜3回繰り返す

ただもう、繰り返すのみ!頑固な汚れを倒すための修練と思うしかありません。

5.水ですすぎ、洗剤を綺麗に洗い落とす

汚れが落ちてきたら、あと一息。もう少しで柔軟剤へ投入します。が、このすすぎも大事なフェーズ。しっかりと洗剤を落とすことで、肌に優しい着心地を体現します(なお、水は汚い)。

6.洗濯物を5分つけおきする

やっと汚れが落ちたー!と納得するまで水がキレイになったら、洗濯物を柔軟剤にひたし、つけおきします。以前、フィリピン人に「なんでダウニーが良いの?」って聞いたことがあります。

そしたら「匂いが良いよね!」っていう答えが返ってきました。

どうやら服が長持ちするとか、着心地が良くなるというよりも、着た時のフワッとした匂いが好きらしいです。その為の5ペソなんですよ!これ大事!

ちなみに僕も、ダウニーの匂いが好きでした。ほんとフィリピン人だな、僕。

7.綺麗にすすぎ、キツく絞る

いくらダウニーだからといっても、決して侮ってはいけません。

丹念に柔軟剤を洗い落とし、清潔な洋服にしましょう(なお、水は汚い)。柔軟剤はかぶれる可能性もあります。それにフィリピンで怪我やかぶれでも起こしたら、破傷風になってマジで笑えませんからね。

できるだけ、不安な種は取り除いておくのが鉄則です(生水のんで死にかけたなんて言えない・・・)。

8.吊るして乾いたら、終了!

きつく干したら、乾くまで吊るしておきます。この量なら2時間くらいで乾いてしまうので、お出かけしているか、お昼寝してればオッケー。

以上!これがフィリピン流の洗濯です。まじで重労働なので疲れます。

写真をみてもらうとわかりますが、洗濯するとメッチャ濡れるので、このまま風呂に入っていました。「洗濯→風呂→お出かけ or 昼寝」の順序ですね!帰ってきたら、洗濯はもう乾いてます。

フィリピンで洗濯といったら、そりゃ格闘ですよ、格闘!

【考察】フィリピンと日本の洗濯機

このフィリピンにおける、洗濯機問題はとても興味深いです。

ちなみにフィリピンは、今でも洗濯機はあまり売れていない様子。日本ではごく当たり前のように使われる洗濯機が、フィリピンではなぜこうも受け入れられないのだろうか?

どうでも良いことなんですが、面白そうなので考えてみました。

洗濯機はアメリカから

日本の洗濯機は大正11年にアメリカから洗濯機を輸入したのが始まりだといわれています。

参考:日本の洗濯機の歴史

日本とフィリピンの歴史の共通点は戦争→アメリカという流れなので、時を同じくして洗濯機を輸入してもいいのでないかと思うのだけど・・・。でもそうじゃなかった。

  1. 生活水準がものすごく低い
  2. マーケティングチャネルの不足
  3. 会社が少なかった

一番の理由として考えられるのは、そもそもの生活水準が物凄く低かったのだろう、というものです。

日本だったら買えるかも

日本で輸入された洗濯機の値段は1台370円でした。当時の大学の新卒の給料は50円。あくまでも仮定の話ですが、現代の新卒の給料を20万円とすると、現在の価値観いうところの140万円くらいですね。

1〜3年ほど節約すれば買える、わりと手の届きやすい値段じゃないでしょうか?

参考:日本における洗濯機の歴史

現代では車買うくらいの感覚に近いのかもしれません。これが洗濯機を普及させた要因の1つかもしれませんね。確かにパッと買える値段ではありませんが、もし買ったら周りのみんなに自慢できる!モテモテになるかも!

なんていう、下心ありありな心理も働いてるかもしれません。

フィリピンでは・・・言うまでもない

フィリピン人の一般的な月収は、現代でもたったの数万円です。アメリカから輸入するとして、日本より遠いフィリピンまでの輸送コストを考えると、きっと2倍の値段はするのでは・・・と仮定します。

たとえ3万円/月で働く、現代のフィリピン人ですら140万円は高すぎると考えるでしょう。そうなると、日本で普及した当時(新卒の給料が50円の時代!)に、2倍の280万円なんて一体誰が払えるのだろうか?

この絶対的な貧富の差が、普及しなかった理由ではなかろうか?と。

もう一つ重要な要素は、「お金持ちのフィリピン人は家政婦を雇う習慣がある」ので、たとえ洗濯機が輸入されたとしても購入する必要がないのです、家政婦がやってくれるんですから。

他にも、マーケティングチャネルと会社が少なかった、というのも考えられます。

フィリピンに行くとよくわかるのですが、フィリピンは小賄いがとても多いです。でかい会社といえば、ホテルや旅行会社、ショッピングモール、外資系IT企業くらい。

小賄いの商店にはアメリカから直接輸入するなんてパワー(多分資金もない)だろうし、買っても誰が使うかわからないとなると、輸入する理由が不明です。

95%で負ける競馬に、全財産をつぎ込むようなものです。

それに加えてフィリピンでは、テレビが少なかったと考えられます。今でこそ、やっとテレビが普及し始めた頃ですから、当時としてはマスコミがアメリカ製品を宣伝しても、影響力は少ないのでは?と考えられます。

そうした理由から、洗濯機が普及しなかったのでは?と考えられます。以上、どうでもいい考察でした。お付き合いありがとうございました。

まとめ:フィリピンでは洗濯が重労働

僕のフィリピンで得た洗濯の経験から言えることは、フィリピンにおいて洗濯は重労働だということです。1週間に2回しか洗濯しませんでした。1回の洗濯に2時間くらい必要だし。

それにタライ(セブの言葉では、ランガーナと呼ぶ)を借りるのにも、使ってない人に声かけなきゃならないので、わりと労力を使うんですよ。タライは買っても良かったけど、置いておく場所がなかった。

ちなみに洗濯は、子供が担当することが多いな〜という印象です。

学校期間中はお母さんも洗濯してますが、学校が休みの時期になると、子供がそこら中で洗濯しています。そう考えるとフィリピン人はみな、洗濯マスターであり師匠なんですね。

洗濯界のヨーダなんですよ。May the Wash be With You。

あんまり経験したいことではなかったけれど、昔ながらの洗濯に精を出したことで得たものがあります。それは「今の世界がどれほどまで豊かなのかを再認識したこと」です。また、同時に「どこでも生きていけるサバイバル能力が身についた」のも良かったですね。まじで。

ブラシとバケツがあれば洗濯機いりませんからね。疲れるけど。

以上、フィリピンのローカルばなしでした!

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ヒロフルカワ
日本の大学を中退しフィリピンの旅行会社に就職。その後、NZの大学に留学。卒業式では400人の前でスピーチをする。これまでの経験をもとに、英語・海外情報をブログで発信中。ツイッターではブログ運営・英語学習・海外情報をシェアします。社会不適合者のネジ外れぶっ飛び系。海外就職/大学留学/TOEIC840点/英検準1級。お仕事受付中のフリーライター兼、旅人。