【保存版】英語論文の注意事項と書き方のコツを一挙に紹介する

英語の論文って聞くだけで卒倒しそうですね。

ニュージーランド留学中に苦労した「英語論文の書き方」について、今ある知識をまとめ、書き方のコツをブログに残しておきます。英語論文の書き方で困っている人の役に立つだろうと信じています。

英語で論文をスッキリ書くためのコツを僕の経験を踏まえてみました。

英語論文の難しさ

英語で論文を書くことは本当に難しいものです。

普段のレポートは1,000〜3,000ワードが主流であり、この辺の文字数はそんなに難しくはありません。A4用紙で大体15〜20枚程度なのでイントロから本文と締めくくりの構成をしっかり考えておけばすぐに書き終えることは可能です。

しかし、本当に難しいのはその更に上のレベルの論文だと思うんです。

僕が大学卒業の時に提出したリサーチレポートは文字数にして15,000ワード。A4用紙にしてもはや50枚を超えてReference List(参考文献リスト)を含めると70ページ近くに及ぶ超大作となりました。

その時のワードの画面のキャプチャがこちらの画像です。

もはや字が小さすぎてよく分かりませんね。大学の学部レベルの論文となるとこんな感じで大量の原稿の論文を作成せねばなりません。ちなみにこの時の題材は「フィリピンとニュージーランドの観光産業がGDPに与える影響」でした。

GDP Contributions by Tourism Insdustries

~Comparison of the Philippines and New Zealand~

約6ヶ月ほどをこの研究に費やし大変な日々を過ごしました。

毎日パソコンに向かって論文を書く作業をしていた記憶しかありません。具体的にはアドバイザーから各箇所を修正され各箇所を直し、そして論文の先を執筆して毎週提出するという作業の繰り返しをしていました。

総じて言うと私達日本人にとって文字数の多い英語論文を執筆するというのは、言葉の面(英語で執筆する)からも大変であって骨の折れる作業です。そしてさらに、日本の論文と英語の論文は論じ方に違いがあり、その部分を理解しなくては高評価の取れる論文を書くことはできません。

今回はその点も踏まえつつ、英語論文の注意事項や書き方のコツを伝授していきます。

 

英語で論文を書くときのコツ

英語で論文を書くときに気をつけたいのは大きく分けて2点。

  1. 1つ目が「論文の構成」
  2. 2点目が「文章の構成」

つまり、論文全体としての質に加えてセンテンスやパラグラフでの質が求められるのです。では、その各要素についてのコツを考えていくことにしましょう。

 

論文の構成のコツ

まずこの時に気を付けるのが「論文としてどういった内容を扱い、どういう順序で論じていくか」という点です。個人的には大きく分けて3つのポイントがあると考えています。

  1. 英語論文の進め方
  2. ブレインストーミング
  3. Thesis Statement(主題の設定)

これをコツを踏まえて解説していきます。

 

1.英語論文の進め方

1番理解しなくてはならないのは、英語で論文を書く際の論じる方法です。

日本で多く用いられるのは帰納法ですが、英語圏での論文は演繹法で書かれるのが一般的となります。帰納法によって論文を進めてしまった論文は点数の低いものと断定されてしまいます。

そのそも帰納法というのは、幾つかの理由の裏付けから結論に導くタイプの論じ方です。一般的には逆三角形のような論じ方だと言われています。帰納法を端的にまとめた図が下にあります。

論旨としては「〜という理由があるからこそ、〜という結論に至る」というのが帰納法です。

それに対して演繹法はまるっきり逆の論調をとります。つまり結論ありきからスタートしてサポートするために理由を後付するという感じでしょうか。

論旨としては「〜という理論があります、なぜなら〜と〜と〜という理由や実例があるからです」ということになります。なので、下の図は結論や主題(Thesis Statementと言います)が大きくて理由をすこし小さくしています。

ここを英語で論文を書くときにまず理解してもらいたいのです。日本風に論文を進めてしまうと、減点どころかゴミ扱いとされてしまいます。

「郷に入れば郷に従え」ということでここをまず抑えておくべきです。

 

2.ブレインストーミング

日本でもお馴染みのブレインストーミングももちろん重要です。というより、この段階を疎かにすると各理由付けが甘くサポート部分が弱い論文なってしまいます。

やり方として、いくつかあるので挙げておきます。

  • クラスター(幹)
  • 書きなぐり
  • 箇条書き

最も一般的なのがクラスターと箇条書きだと思われます。クラスターは各要素と要素をつなぎ合わせたり分裂させたりしながら論文の構想を練っていく作業になります。1つの議題から、それを様々な分岐点を経て細かく枝葉分けしていく作業です。

この作業を用いて各パラグラフの要点やサポート部の構成を決めていきます。

また箇条書きでは、思いついたことをとりあえず箇条書きにして、あとから順序良く構成を決めていく作業です。一番初めの「とりあえず思いついたことは全て書き出しく」という部分が最も大切であり論文の良し悪しを決めると考えます。

構成や各サポートの精査は後ほどとして、まずは議題について思い当たる事柄を全て書き出すことが大切となります。

このブレインストーミングの作業で論文の大まかな構成と主題を定め論文の骨格を作っていきます。まずは大まかに論文を俯瞰してみて、どういった流れで論文を進めるかを考察していくのが大切です。

簡単にまとめると、「論文の設計図」といったところでしょうか。非常に大切な作業といえるので、きっちりと準備を進めていきたいところです。

 

3.Thesis Statement(主題の設定)

英語圏の論文で最も大切と言わざるを得ないのが「Thesis Statement」というセンテンスであり、Introductionの中にはめ込まれるいわば「論文の命」とも言えるようなものです。

このThesis Statementというのは、これから進めいていく論文で1番伝えたい内容を示すセンテンスです。Thesis Statementを作成するには論文の核となるメッセージを決める必要があります。そしてそのメッセージは「〜と〜と〜により理由から・・・だと導けるのです」というような総括を含ませるのが定石です。

このThesis Statementを仕上げるためには、やはりブレインストーミングの段階で結果とサポート部分をある範囲で決めてから手をつける必要があるのです。

この重要なセンテンスを仕上げるためにブレインストーミングを行うのと同義だと思っていただきたい。そして、この一文のまとまり具合によって論文の良し悪しが変わるといっても過言でないことを覚えておいて欲しい。

ちなみにTheis Statementのコツは以下の通り。

  1. An analytical paper breaks down an issue or an idea into its component parts, evaluates the issue or idea, and presents this breakdown and evaluation to the audience.
  2. An expository (explanatory) paper explains something to the audience.
  3. An argumentative paper makes a claim about a topic and justifies this claim with specific evidence. The claim could be an opinion, a policy proposal, an evaluation, a cause-and-effect statement, or an interpretation. The goal of the argumentative paper is to convince the audience that the claim is true based on the evidence provided.

By: owl.english.purdue.edu

ぼくがかなり意訳しておいたので、是非とも参考にして貰いたい。

  1. 分析箇所として論題やアイデアを細分化して評価を下し読み手に示す
  2. 説明箇所として読み手に何かを説明する
  3. 討論箇所としてトピックについて主張を行ったり、特定の証拠をつけて主張を提示する。またその主張については意見やポリシーの提示、評価、原因と効果についての言及や解釈などが代表例である。また、この討論箇所の最終目的は、主張が提示される証拠に基づいていて正しい、ということを読み手に納得させること

つまりのところTheisis Statementというのは「論文の主題を提示して、自分の主張を明言し、それらの主張が証拠(サポート)などに基づいているので正しいですよ、と伝える部分」ということになります。

この部分はコツを紹介するというよりは、Theisis Statementの何たるかを理解してもらい、論文執筆の時に思い出してもらいたい部分としたいと思います。

強固なThesis Statementを作り出す為の基礎を記すのみに留めておこうと思います。

 

文章構成のコツ

文章構成を考えるときの注意事項は前のテーマと同様に3つです。私達が考えなくてはならないのは、各センテンスという極小部分です。

前項では主に「論文として」という大きなくくりで話を進めましたが、このパートで説明をするのは各センテンスのコツや執筆時の注意事項です。

  1. 文章の主張を一貫させる
  2. 文章表現に注意する
  3. Reference(参照)に注意を払う

大まかに分けて以上の3つとなりますが、一番注意を払う必要のあるのは三番目の参照についてです。この部分は一発触発の緊張感が漂うほどであり、場合によっては「即退場(退学)を言い渡される可能性」があります。

特にアカデミックな論文を執筆するときに最も気をつけなくては成らないのがReferenceなのです。詳しくは後で説明するとして順序良く話を進めていくことにしましょう。

 

1.文章の主張を一貫させる

最も日本人がやりがちなのが主張の混同です。

日本の論調だとポジティブな発言とネガティブな発言が行ったり来たりしがちです。これは言語学というよりは国民性的な部分が発端とされているらしいのですが、英語論文ではご法度だったりします。

例えばこんな例文があったとします。

題名:Kindleって素晴らしい

新発売されたKindleを買いましたが、この機能は本当に素晴らしく惚れ惚れします。なんといっても本体の手軽さ嬉しく、どこにでも持って行きたい相棒となりそうです。でも、僕はやっぱり紙の本の方が「本を読んでる」っていう感じがあって好きですね。しかしながら、そんなことも気にならなKindleって素晴らしい!もう手放せません!

ざっと思い立った感じで書きました。最初の方はずっとKindleをポジティブな方面から賞賛していて、文章の流れ的にはとてもスムーズです。しかしながら、太字で示した「でも」という部分でプラスの流れをマイナスにしていますよね。

この部分から、その後の「しかしながら」で論調をプラスに戻していますが、このプラスとマイナスの行き来が生じると、ネイティブは混乱して「で、結局あんたは何が言いたいの?」ってなってしまうのです。

ネイティブは接続詞と絡めた文章の流れで読んでいる場合が多いので、いわゆる逆説のディスコースマーカー(but, although, however, notwithstandingなど)が現れると、「おっ、論調が変わったな、きっとこの後には今までの流れを逆転させるほどの素晴らしい証拠が待っているに違いない!」と思うのが一般的です。

日本人の思考は「スパイラル型」と呼ばれていて、1つのパラグラフの中にプラスとマイナスの主張が入り混じっている論調を一般的とするので、この点を防ぐためには、そのパラグラフではプラスならプラスのまま論調を引っ張っていくことを意識しておく必要があります。

この点は知っておかないと、論文をチェックする側の人にオカシイ論文(主張が入れ違っていて、読みづらく作者の意図が読み切れない論文)との印象を与えてしまいます。

 

2.文章表現に注意する

文章の表現にも私達は最新の注意を払う必要があります。

特にレベルの高い論文を執筆するとなれば文法はもちろんですが、単語の選び方や表現方法、文と文の繋がりなどを意識して筆を進める必要があります。

この辺は日本人の感覚では難しいのでネイティブスピーカーなどにチェックを入れてもらう必要があると言えます。大まかに分けると2つの注意点があって、

  1. 重複する単語を避ける
  2. 文章の長短に気を使う

が挙げられるでしょう。

1の「重複する単語を避ける」というのはそのままの意味であり、同じ単語を同センテンスやパラグラフ内、または章内では避けるというのが格式高い論文とされています。

前後の近いところに全く同じ単語が存在している場合、読み手からは中高生が書いたレポートのよう、と捉えられてしまう場合があるのです。

今まで受けた英語の試験問題を思い出してみて下さい。

受験問題などで「下線部は何を意味しているでしょうか」といった設問があったりしますよね?

 

この問題は英語の論文・記事は「重複する単語の使用を避ける」という大原則の下で作られている問題なのです。外国の論文を読んでみると様々な表現を使っているのに「言いたいことは1つ」というようなことが非常に多いのです。

単語を別の単語に置き換えたり、単語をセンテンスで表現したりとあの手この手を使って言い換えます。

逆に考えると、同じような単語が数カ所パラグラフ内に存在している時は、その単語が論文の超重要ポイントであったりするのです。こうした背景知識を知っていると英語論文も書きやすくなりかと思います。同じ単語を使用しないために活躍するのが、類語辞典(英語名:Thesaurus)です。

類語辞典は同じ意味の単語がまとまって掲載されているので、文章の言い換えで大いに重宝します。本や論文を書く人の殆どが使用していると思います。

 

また文章内にも表現の良し悪しがあります。

その良し悪しは単語と単語の連なりの相性などが焦点とされており、言葉の連なりの良し悪しは連語辞典(英語名:Collocation)を活用して調べることで、より高いレベルへと文章を近づけていきます。

ちなみにTOEICのパート5にも「単語の繋がりで解ける!」といった問題が出題されますよね。じつはコロケーションからの出題です。単語と単語の相性まで調べて論文を執筆するのが英語論文の大変さでもあります。

ThesaurusとCollocationは英語学習時にも素晴らしい力を発揮しますので、もし余裕があれば手元に置いておくのも良いでしょう。

 

3.Reference(参照)に注意を払う

英語論文を書くときに最も厄介なのはリファレンスと呼ばれるものです。通称としては参考文献などと訳されると思いますが、これが非常に厄介なのです。

大学での論文執筆の際は大学によってReferenceの規定が違ったりするのですが、基本的にはAPA Referenceというスタイルが広く使用されているように感じます。

僕はよくニュージーランドの国立大学であるMassay UniversityのReferenceに関するページを参考に参考文献リストを作っていました。

この画像から分かるように、リファレンスを書き込む際には参考文献の形状によって記載する内容や種類、書き方が全て規定されています。これらを全てガイドラインに寄り添い、最後のページにまとめていくのです。

ちなみに引用の部分にもIn-text citationを記入する必要があります。本文中の引用部分にはその都度、参考文献の著者と年代を記入していきます。採点担当者はそのIn-text citationと最後のReference Listを照らしあわせて文献の信用度などを推し量っていくのです。

一例を挙げると、Journal(学術誌)からの引用ではReference Listには画像の様に記載する必要があります。

 

またIn-text citationでは

  • ・・・・(Smith, 2009).
  • According to Smith (2009, p.22), ・・・

など、その文章のスタイルに合わせてIn-text citationを随時打ち込む必要があるのです。

実はこの作業が論文執筆の時に時間を費やす必要があり、文章中の参照と最後のリストを照らし合わせなくてはなりません。ちなみに厳しい審査を経なくてはならない論文だと、1つの記入漏れでもParagarism(盗作)として批難されるのです。

Paragarismとして判断が下されるとその論文は盗作として扱われ、ひどい場合には大学から即退学命令を言い渡される場合もあります(実際に退学した人がいました)。ですのでReferenceには人一倍、いやそれ以上に気を使う必要があります。

ニュージーランドの時にはよく下のサイトでReferenceを確認していました。オススメです。

https://owll.massey.ac.nz/referencing/apa-interactive.php

 

英語論文のコツまとめ

英語論文というのは非常に難しいです。アメリカなどの大学での授業ではエッセイやリサーチレポートの書き方を指導する授業があるほどの徹底ぶりです。逆を言えば、指導を厳しくする必要があるほど英語論文を執筆するのは難しく、ハイレベルな知識や技術が求められるということです。

各大学にはWritting Assistantというエッセイやレポート、論文の書き方のアドバイスをくれる専門アドバイザーが駐在するほどです。

Referenceの相談や文章の構成などを面倒みてくれるので、留学している人は積極的に活用した方がよいでしょう。人気の先生だと予約制だったりするので事前準備を怠らないことをオススメします。

 

英語論文を書くときのオススメ参考書

では、僕が実際に英語の論文を書くにあたって重宝した(留学先まで持って行った)参考書を紹介します。どれもこれも内容が濃くエッセイやレポートなどの日々の課題のガイドラインとしても使用出来るほどの優秀な参考書です。

この本には本当に助けられました!様々なパターンのエッセイタイプに対してのアプローチ方法が説明されているので、日本語で英語論文の格子を理解することができます。

前半部分でのパートでは日本人が書く論文と外国人の論文の論調差異についてしっかりと書かれていて読み物としても興味深い内容が綴られていました。

初めて英語論文を書くような人は必携の英語論文バイブルだと僕は思っています。

様々な論文時に使用されるであろう表現などが記載されているので、論文執筆時に表現方法で躓いた時には参考にしていました。もちろん辞書などに頼る時もありましたが、この本からは文章の繋がりを意識できる表現方法が掲載されているので、格式高い英語論文に仕上げることができます。

1冊持っていたら心強い味方ですので、これから英語論文に関わる人は是非とも入手してもらいたいと思います。

名著だと思っているのは僕だけでしょうか?

きっとこの世には何人もいると思いますが出版年数が大分古いので注目されていなかったのかもしれません。しかしながら、その内容はとても充実した物で「ネイティブのライティングをしっかりと研究されているな」と感じました。

僕が最も興味を持った部分は、アメリカの学年毎のライティング能力をサンプルと共に解説しているパートでした。

接続詞や副詞の使用方法や解説がとても詳しく、ネイティブのような格式高い英語のライティング能力を身に付けたい人にオススメする1冊です。英語でのライティングに興味のある人は是非とも手にとってもらいたい。

 

まとめ

英語論文を執筆する際の注意事項や書き方のコツなどを一挙に紹介してきました。

かなりの駆け足で進み文字数もかなり多く、そのボリュームも含め自他共に認めていただけるクオリティに仕上がっていると思います。

英語論文の執筆はとても難しく、時間も消費し大変な労力の代償として生まれる、自分の学びや研究の集大成でもあります。それを英語で仕上げしかも高評価をもらえた時の充足感は最上のものでした。

これから忙しくなる日々の前に、いったん時間を掛けてこの記事を書き上がられたのはとても嬉しいことであり、この記事がこれから留学する人や英語で論文を書かなくてはならなくなった人に対して有用なものであると嬉しいです。

各所に散りばめられた英語論文のヒントやコツを吸収し、素晴らしい論文を執筆してもらいたいと思います。

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ABOUTこの記事をかいた人

旅・音楽・プログラミング・ブログを愛するコンテンツ・クリエーター。フィリピンで就業、カナダで語学留学を経験しニュージーランドで大学を卒業。 TECH::CAMPの二十九期生としてRuby / Ruby on Railsを勉強しました。記事の執筆・広告は「お問い合わせ」からお願いします。